タイトル ファントマ――悪党的想像力
刊行日 2013年9月
著者 赤塚 敬子 (著)
定価 3200円+税
ISBN 978-4892193705
Cコード 0070
ページ数 3525ページ
判型 A6
製本 上製
  • 内容

    元祖、仮面の悪党!
    ドミノ・マスクと黒タイツ───
    みなさんご存じ悪の定番イメージは(バットマンもそうだ! )
    連続映画『ファントマ』にあった!

    何とおっしゃいました?「ファントマ、といったのです」
    何ですか、それは?「誰でもない……しかし誰かなのです! 」

    変装の名手、絶対的な悪のヒーロー=ファントマ。
    アルセーヌ・ルパン、オペラ座の怪人と同時代ながらフランスでは
    圧倒的に悪のアイコンとして君臨している。
    もともとはベル・エポック期のパリを舞台にした全32巻の廉価のベストセラー探偵小説。
    これを、映画黎明期にルイ・フイヤードによりビジュアル化され、
    ルネ・マグリットをはじめシュルレアリストを惹きつけた。
    古今東西あらゆるファントマを集め200点余の図版を添えてたどる
    文学・映画・絵画の交差するところの100年を生き抜いた怪人のすべて!

  • 著者紹介

    赤塚敬子(あかつか・たかこ)
    1980年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。飜訳にピエール・スヴェストル、マルセル・アラン『ファントマ』(風濤社)。

  • 目次

    第1部 ファントマ・イメージの誕生―小説と連続映画(パリの怪人
    小説『ファントマ』の成立とその背景
    スタラーチェの表紙画とファントマ・イメージの誕生
    フイヤードと連続映画
    黒装束の行方―『吸血ギャング団』)
    第2部 戦間期アヴァンギャルドにおけるファントマ・イメージ(ハイ・アートに迎えられる
    アポリネール、ジャコブ、サンドラール
    シュルレアリスムとファントマ
    連続映画とシュルレアリストたち
    マグリットと描かれたファントマ
    ファントマの死―ムルマンとファントマ
    変奏されるファントマ・イメージ―ファントマ映画の系譜)